たえ間なくつづく小川の流れのように、住まいの新陳代謝ができていたら理想ですね。
つい先日のこと。
「捨てる勇気がでないのよ〜」と、目の前でホットチョコレートを飲みながら友人Hが言いました。
お部屋はすごくきれいだけど、クローゼットの中は大量のモノで溢れている。でも、なぜか手がつけられないというのです。
その気持ち、よくわかります。
私も昔、収納をがんばって美しく高く積み上げた透明コンテナの中にぎっしりモノを詰め込んで、片付けた気になっていたから。
クローゼットや押入れの扉を閉めちゃえば、シンプルライフ。お片づけ上手の奥様になれる。だから切羽詰まらないのですよね...
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持ちモノの新陳代謝とは
住まいの新陳代謝ができていない状態は、慢性便秘症と同じようなものです。
慢性便秘症って、まったく出ないわけではない。宿便として腸内に溜まってて、少ししか出ない症状。
アメリカでは専門家から腸のセラピーを受けると、タールのように真っ黒な長~いものが繋がって出てきてビックりする人もいっぱいいます。(日本人はそこまで食事内容が悪くない、と信じたい)
幸いにも私は便秘持ちではないけど、それと似た経験をしたことがあります。
ミニマリストに目覚める以前のこと。便利なマンション暮らしをしていた時に、収納にこだわりすぎた結果、大量にモノが増えたことがありました。
そこを引き払って引っ越すとき、あまりのモノの多さと収納用具の裏に見つけた大量のホコリを見て「ガーン!」と頭を殴られたようなショックを受けました。
このショックだった気持ちは、タールのように真っ黒な長~いものが出てきてビックリする米国の便秘症の方のお気持ちと、少し似ているかもしれないです。
どちらも新陳代謝が悪かったことに長いあいだ気づかなかった結果だから。いや、もしかしたら薄っすらわかっていたけど気づかないようにしていたのかもしれません。
知らぬ間に滞りがおきていた、ということはどちらも同じです。
クローゼットの中にある使わないモノを断捨離すると、そこにスペースが生まれます。すると新しい風が循環して、住まいの中で使うものと好きなものが入れ替わりたちかわり、新陳代謝していける。
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生きてるということは新陳代謝してるということ
人間の血液は常に循環しています。尿が出なければ死んでしまいます。皮膚も髪も常に古いものが落ちて、新しいものと入れ替わっている。
新陳代謝しているということは、生きてるということ。
古いものが朽ちて、新しいものにとって変わること。それは生きてるということ。
人間は、住まいがあって人と関係していて自然環境で生きている。もしも宇宙に身一つで放り出されたら生きていけません。
だから、身体が自然に新陳代謝をして生命維持しているみたいに、住まいの新陳代謝も生きるために必要なことです。
もしそれを怠っていたとしたら、その家ではもう暮らせなくなってしまうから。
以前、年代別にモノが層になっている汚部屋で暮らすおじいさんの話を書いたことがありました。
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集合住宅にもあるゴミ屋敷、たった一つの大切なモノさえ見つからなかったのに、突然ミニマリストになった人のゆく末はいかに!?
このおじいさんは、住まいの新陳代謝を行うことがまったくできなかったから、ついには家を出て施設に引っ越すことを余儀なくされました。
住まいの便秘に気をつける
家の中にある「使わないモノ」とか「不要なモノ」など、いらないモノたちは、宿便と同じように家の見えないところに張り付き溜まってやがて暮らしに影響を及ぼしてしまう。
気持ちワルい例えで、ごめんなさい!!
でも、気持ちワルければワルいほど、「やだ~!断捨離しなきゃ~!」と強く思えてモチベーションが上がるかも!?
「モノを処分する勇気がでない」という友人とホットチョコレートをいただきつつ、笑いながらこんな話をしていました。
「住まいの便秘」は、治ったと思っても、気を抜いてるとまたなったりするもの。
きれいな小川の流れのように、自分の身も家の中のモノも、常に新陳代謝させているのが理想ですね。