お盆休み中に、夫が赤ワインを盛大にこぼしました。
ダイニングで使っている椅子(Yチェアー)の上にこぼしたのですが、座面がペーパーコード(藁みたいな材質)になっているため、シミ抜きに苦労しました。
すぐにネットで「赤ワインをこぼした時の対処法」を検索して、いくつかの情報が見つかりました。
時間の経過によってワインの成分のpHが変わるらしく、ネット検索通りにやってもダメだった方法もありましたので、『私の体験談』を忘れぬうちに書いておこうと思います。
どなたかのお役に立てたらいいな🙏と願いを込めて..
赤ワインをこぼしたら速攻でやること2点
🍷Step❶ ワインの水分をとる
👉「赤ワインをこぼしたら、すぐにペーパーナプキンか乾いたタオルで吸い取ること」
これ、当たり前の常識なのですが、実は、うちの夫は私に怒られると思ったのか(笑)、赤ワインをこぼした事がバレるまで、なんと45分間ほど黙っていたのでした。
その間、自分で濡れタオルでトントンしたみたいでしたが、全く落ちていませんでした。
45分間も放置したため、シミがさらに奥の方の繊維まで染み込んでしまっていたのです。そして、時間経過とともにワインの酸化が進みました。
どういう事かというと、こぼしたての時よりも、より酸性にpHが傾いてきたという事。そして最初は赤かったものが、より黒ずんだ濃いムラサキ色へと変色していたのです。
🍷Step❷ 塩でさらに水分をとる
👉「塩をふりかけて、数分間放置して赤ワインを吸わせる」
自宅にある普通の塩です。こぼした箇所に、敷き詰めるように見えないくらい塩でカバーします。赤ワインをある程度吸ってくれるまで放置。レストランやバーなどでワインをこぼした時にも、お店の人に頼んだら、塩をいただけるのではないかと思います。
もちろん、塩を置くのは吸わせる目的ですから、これで赤ワインが落ちる訳ではありません。あくまでファーストステップです。
そして、あまり長時間ではなく、ある程度で切り上げて、色素を落とすステップにうつった方がいいでしょう。
赤ワインが落ちなかったもの、よけいに色が濃くなったもの
ネットの情報では、色々なおすすめがありました。
今回の我が家の赤ワインのシミは45分たっていたため、こぼしたての時とは もしかしたら違うかもしれません。また、洋服素材ではなく藁のようなカゴのような素材なので、洋服の生地にこぼした場合と多少違ってくるのかもしれません。
赤ワインが落ちなかったもの
❌重曹
❌酸素系漂白剤
❌炭酸水Only
以下に、それぞれを使った時のことを書いてみますね。
今回の我が家のケースでは、ワインをこぼしてから45分も経っていたため、Step❶の「塩」ではなく、代わりに『重曹』の粉をかけてみました。
が....
これは大失敗。(T-T)余計に黒っぽい濃い色になってしまいました。(下写真)
黒ずませてしまい、かなりアセりました!!
パタパタと重曹の粉を落としてみたのですが、変わらなかったので、次のチャレンジ『炭酸水』をかけてみました。
炭酸水をかけることによって重曹の粉を洗い流そうという挑戦でしたが、それと同時に、炭酸水自体のシュワシュワ効果も期待していたのです。
カレーなど色素があるものを洋服にこぼした際に、アメリカのお店では、「クラブソーダ(人口炭酸水)」を持ってきてくれてたことを思い出したからです。
ネットで調べた時にも「炭酸水のシュワシュワで落ちるかもしれない」と書いてあったのを見かけたので、試してみたのですが、特に変化は感じられませんでした。
うちにあって今回使ったのは天然の炭酸水でした。アメリカで使うクラブソーダは人口炭酸水だから、もっとシュワシュワが強いので、天然炭酸水とは威力が違うのかもしれませんね。
比べてないのでわかりませんが....過去の経験を思い返してみると、おそらくクラブソーダでも赤ワインのシミは完全には落ちないだろうと思います。
次に試してみたのが『酸素系漂白剤』です。
我が家では洗濯の時に酸素系漂白剤を使っているので、効果のほどは信頼しています。ただ、赤ワインには試してみたことがありませんでした。
ネット情報を頼りに今度は酸素系漂白剤をパラパラとふりかけてみたのですが、変化はありませんでした。お湯で濡らしたタオルでトントンしましたが、同じように変化なし。
それどころか、先に酸素系漂白剤をまいた箇所が、白っぽく漂白されてきてしまったので、慌てて掃除機で全体的に粉を吸い取り、タオルでお湯をかけました。
Yチェアーの座面は、麦わら帽子みたいな「ペーパーコード」と呼ばれる、紙をこよった材質です。カラーは写真のよう薄めのベージュですから、漂白されてしまうとかなり見た目的にマズイことになります。
酸素系漂白剤は、Yチェアーの場合、使わない方がいいと思いました。
さてさて、次にいよいよ「ちゃんと色落ちしたもの」をご紹介します!
赤ワインを落とすのに成功したものは
この白い粉は「クエン酸」です。
クエン酸は、主に匂いとりなどに使ったことがありました。他には、電子湯沸かし器の中にたまる、水分が蒸発してミネラル分が固まってできた「水垢」落としに使ったことも。
でもまさか!!色の濃い赤ワインのシミが落ちるとは、思ってもみませんでした。
ネット上では「クエン酸」の情報は、見かけませんでした。でも、「なんとか赤ワインのシミを落とさなくては!」と焦っていて、ふと思いついたので挑戦してみたのです。
直感にしたがってやってみたら、シミ落としに成功しました!
🍷Step❸ 濡らしてからクエン酸をふりかける
👉「素材を濡らし、シミの箇所を覆うようにクエン酸をパラパラかけます」
座面にはすでに炭酸水とお湯で濡れていました。そこにクエン酸をパラパラとかけたら、シュワシュワしてきたのです!
クエン酸は粉だけをかけても、何事も起らないでしょう。
先に水分で湿らせてから、クエン酸をかけます。すると....こんなにシュワシュワに!(下の動画参照!)
IMG_8708
短い動画ですが、すごくシュワシュワしているのが見れます。この強いシュワで、赤ワインの色素が落ちていったのです!
この状態で、しばらく放置しました。目で確認して、素材についたシミの色素がなくなってくるまで、です。
🍷Step❹ お風呂場で温水シャワーをかける
👉「クエン酸を洗い流すために、風呂場に椅子を運び温水シャワーをかける」
これは、Yチェアーの座面が、麦わら帽子のような素材だからできことです。同じ椅子でもシャワーはちょっと難しいというケースもあるかもしれません。
いずれにしても、なんとか工夫して、クエン酸はちゃんと落とさなくてはなりません。
実は最初、掃除機でクエン酸の粉を吸い込んでみたのですが、掃除機がダメになりそうになったため、急遽シャワーをかけて洗い流すことにしたのです。大丈夫だったのでホッとしました。
赤ワインをYチェアーにこぼしてシミになった時、落とす方法まとめ
ここまでのことを、まとめてみます。
【STEP❶】乾いたタオルで水分をとる
【STEP❷】塩でシミをカバーしてさらに水分をとる
【STEP❸】濡らす(お湯or炭酸水??)
【STEP❹】クエン酸の粉でシミの部分をカバーし色素が落ちるまで数分間待つ
【STEP❺】お風呂場でザーッと温水シャワーをかける
【STEP❻】一晩乾かす
✖︎赤ワインのシミが落ちなかったもの→重曹・酸素系漂白剤・炭酸水
今回改めて気づいたことがあります。
実際に経験したことではなく、ネット上で調べた情報だけをまとめて書かれている記事がほとんどだな、ということ。(中でも「赤ワインのシミを白ワインで落とす」という記述がありましたが、これはトンデモ情報の様ですから、やらないに越したことはありません)
それから功をなした「クエン酸」の情報がなかったことにビックリ。こんなに落ちるのに!(この記事を投稿した後にはネット記事のおまとめ情報に加わることかと思います)💦
赤ワインをこぼしたシミが落ちた状態はこちらです
温水シャワーをかけた後、そのまま風呂場に置いて乾かしていた椅子です。
白くスポットができちゃってますが、これは酸素系漂白剤を使ってみた時に長く置いたため漂白されてしまった箇所です。
悲しいですが、これくらいで済んでよかったです。
夫には、「今度からこの椅子をあなた専用として使ってくださいませ」と、伝えておきました。また何かこぼしたら大変だから〜🤕
Yチェアーについて
Y-チェアは、1950年にハンス・J・ウェグナーによってデザインされた椅子。北欧デンマークで生まれ今もなお世界中で愛され続けているそうです。
薄い色の木、濃いめ、黒、白、と6種類の木から選べます。また、オイル仕上げのもの、ソープ仕上げのもの、があり、仕上げも選べます。
座面のペーパーコードは、ベージュ色のものと黒があります。
木と仕上げと座面、それぞれの組み合わせで値段が変わります。
少しお値段は高いのですが、長持ちする上に座り心地がとてもよく、長時間映画を見ていても疲れません。
座面は10年ほどもつと言われていますが、もし古くなった場合でも有料で修理をしてもらえます。ロングセラーの椅子ならではのサービスで、安心です。
我が家でも気に入って大切に使ってきましたので、今回の赤ワイン騒動はアセりました。
でも、無事にシミが落ちて嬉しいです。
Yチェアーをお使いの方、ファブリックの色落ちをさせずに赤ワインのシミを落としたい方、参考にしていただけたら幸いです。