大切なことを一瞬で見極める心豊かなミニマリストをめざすセミアです。
今日は、直木賞作家の先生のおうちの設えとモノを沢山所持することについてのお話です。
ミニマリストの反対語は、マキシマリスト。
マキシマリストは、大事か大事じゃないかに関わらず、どんなカテゴリーであってもとにかく『沢山』のモノを所持していることを良しとする考えを持っている方。
だから、何かの収集家やコレクターの方はマキシマリストとはちょっと違いますよね。
まったく違うというより、収集家の方は沢山のモノを所持していても、ちゃんと慈しみちゃんと扱うことができている。
モノを減らさなくてもまったく問題ない人々がたくさんいます。
持ちモノの管理がきちんとできる人達。
管理だけでなくモノたちに気持を注ぐことができている。
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直木賞作家の書斎
先日、ミステリー小説家の京極夏彦先生の書斎を番組で拝見しました。
変形で奥が深くなったその部屋には本が1万冊。書庫をかねた書斎と呼んだ方がよいのかもしれません。
でも実は、4万冊が貯蔵してあるという書庫は別にあって、ここには超お気に入りの本だけを並べてあるのでやはり「書斎」なんですよね。
書くスペースには、パソコン画面が2つ並んでいます。そこに座って本に囲まれながら作品を書いておられるのですね。
壁一面がオーダーメードの本棚になっていて、360度見渡せば本ばかり。手に入らないような貴重な古書から専門書、文芸雑誌など美しく本が並べられていました。
それで、好きなモノを沢山もっていてもちゃんと扱えてる人というのは、やっぱり違うな〜と思ったことがありました。
この美しい書斎では、大きめの地震があっても一冊も本が落ちてこなかったそうなのです。その理由は2つ。
地震でも本が落ちない理由その①
一つ目は、本の並べ方に並々ならぬこだわりがあるから。
一ミリの隙間もなく、ちょうどよい幅の本同士を組み合わせピッタリに入れてあるので、地震で揺れても落ちてこない。
だから、本を1冊でも加えたり外したりするのは半端じゃなく大変。
『1冊入れるために100冊入れ替える。』必要があります。「その手間を惜しまない」そう京極先生はおっしゃっていました。
京極先生の全ての作品は互いに他の作品と、どこかしらでリンクしさせています。例えば、他の作品の登場人物が別の作品に出て来たり、他の作品の事件が別の作人で繋がりをもたせたり、などです。『姑獲鳥の夏』は京極夏彦先生のデビュー作であり”百鬼夜行シリーズ”の第一作目です。はじめて読むかたにおすすめです。
地震でも本が落ちない理由その②
壁一面に特注でしつらえられた本棚は、なんと!わずかに傾斜しているのです!見た目にはわからないですが、線を引いてみると明らかです。ほんの少し斜めになっているだけで、大きな揺れでも本が落ちてこないのだそうです。
いやはや、こんな本棚ははじめて見ました。沢山のモノを大切に扱える人のアイディアって、すごいですね。
『百器徒然袋 雨』は京極堂シリーズの番外編。独特の雰囲気にひきこまれます。とりあえず1冊読んでみたいなという方におすすめ。
その他にもオタクな収集ルームが
京極先生は元アートディレクターとして広告代理店に勤務の後、デザイン会社を立ち上げたサラリーマン経験のある作家さんです。
処女作は仕事の合間に暇つぶしに書いたもので、その作品の構想は10年前に考えた漫画のネタだというのです。すごいですね。
■【趣味の間①】ゲゲゲの鬼太郎グッズの部屋
京極先生はスゴい妖怪研究家であり “水木しげる” さんを師匠と敬い、コラボ作品も多々あります。
ご自宅には『水木庵』という博物館のような部屋があり、水木漫画に登場する妖怪たちで溢れています。
■【趣味の間②】妖怪の部屋
妖怪人形がところせましと棚に並べられている部屋です。
1体作るのに1年かかるという妖怪たち。京極先生の本の表紙になっている妖怪もありました。
■【趣味の間③】DVD鑑賞部屋
巨大なスクリーンが壁一面にある、シアター部屋。ここで妖怪のDVDをご覧になるのでしょうか。
ここにも壁一面に天上まである本棚がずらりと並んでおり、DVDが隙間なくびっしり収納されています。
* * * * * *
どの部屋も、モノが沢山あるのにスッキリして見えるんです。
部屋ごとに『テーマ』が決まっていて、軸が通っているからすっきりして見えるのでしょうか。色彩的にもごったがえして見えません。
モノが多くても美観的要素がみたされた空間を作ることができるんですね。
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丁寧な暮らしをする人の、丁寧な仕事
京極先生の作品の見せ方には、ある独自のルールがあります。
それは、「ページ見開きの末文で改行」するように本を構成してあること。
一つの文がページをまたがることがないように、そうしているのです。
「ページを開いたときの第一印象」に違いがでてくるからだということですが、確かに速読をする時に見開き全部を右脳で1枚の絵のように見たりすることがありますので、理にかなっていると思います。
作品は長編だし、登場人物も多いし、話しも入り組んでいるけど、この仕組みを取り入れていたら読者はスッキリ感も同時に感じるのではとおもいます。
これ、出版社にそうするように依頼するんじゃなくて、ご自身で編集するDTPソフトを使って仕上げておられるそうです。
「こう」と思ったことには、とことんこだわる。
丁寧な暮らしをされている方の特徴なのでしょうか!?(私の知っている何人かの方はそうですね)
いいな、いいな
一つのことを長ーくやっている方、
丁寧な暮らしをしている方、仕事にこだわりのある方、憧れます。
今日は雨の月曜日。。。。
読書でもしたくなってきました。
(でも仕事がたまっているのでムリだろうな〜)
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