先日、心が明るくなる介護の本を見つけたので、シェアします。
50代になると、友人たちとの会話の中で親の介護についての話題もちらほら出はじめます。
しかし、子育てと違って「こうしたらいいよね」という様な、コツやパターンみたいなものがあまりないのが介護。
例えば、頭は元気だけど体が不自由とか、認知症があるけど体はいたって健康とか、寝たきりだけど自宅を絶対離れたくないと希望してるとか、いろんなパターンが考えられますので、どうなるのか予想もつきません。
だからこそ、「いつか介護をする日がくるのだろうか?」と考えると、不安なイメージしか湧いてこないのです。そして、そんな気分でいたくないがために、そこで考えるのをストップしてしまうのがおきまりのパターン。
介護の本を立ち読みしたこともありましたが、眺めていると不安感が湧いてきて、買う気持ちになれるものに出会ったことがなく、友人から聞いた「タイヘン話」のみが情報として蓄積していくばかりでした。
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手にとったら気持ちが楽になった介護本
待ち合わせ時間までの間、紀伊国屋書店をぶらぶらしていたとき、なんとなく気になって手に取ったのが、『親が倒れたら、まず読む本 ― 入院・介護・認知症…』です。
帯を読むと、
「フルタイムで働き、家事・子育てと並行しながら10年以上、介護を続けてきた私が、介護の質を落とさずにストレスを減らす方法を紹介します!」
と書いてありました。
実は、介護に対するイメージで私の気持ちを不安にさせていたのは「仕事ができなくなってしまうかもしれない」ということでした。お客様もいてやりがいを持って長年やってきたことなのでなおさらです。
だから、フルタイムで働いている方の介護って、一体どうやっているのだろう?と、非常に興味が湧いてきたのです。
「はじめに」を立ち読みしようかなと思って読み始めたら、なんと!17ページもある!こんな長い「はじめに」を見たのは、初めて。
でもそこには、著者である渋澤和世さんの10年にも及ぶ介護の様子が図解も挟んで詳細に説明されていましたので、驚きと感動でなんと全17ページを立ち読みで読破してしまいました(汗。
「はじめに」を読んだだけでも、ストレスを減らしながら質のよい介護をするポイントがわかるので、お得な気分になります。
(書店で見かけたら、ぜひ「はじめに」を読んでみてください。私のように買わずにいられなくなるかも)笑
お金をかけずに、ただ人生の多くの時間を犠牲にしながら、家族としての義務から真面目に介護する人は、自滅してしまうのです。あなたにはそうなってほしくはありません。
という文をみたとき、この本を買おう!と心に決めました。なぜなら、私の周りでもこのパターンに陥っていた人が何人かいたから。
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完璧な介護はいらない
今の私の生活スタイルをしていたら、基本的な介護理論など到底こなしきれるものではありません。そう思っていました。
でも、『親が倒れたら、まず読む本 ― 入院・介護・認知症…』を読んでみたら、心配がどこかに吹き飛んでいきました
介護にまつわる、多種多様なことについて一つ一つ丁寧に説明されていて、それを読んでいたら「なんとかなるさ」と思えてきたからです。
「こんな物が必要になることがあるのか」
「お金がかからない方法もあるのだな」
「排泄問題に対してこんな工夫があったのか!」
「ご飯を食べない、薬を飲まない、その対処法がある!」
「親が介護保険の申請を拒んだらどうする」
「親を呼び寄せた場合は世帯分離するべきかどうか」
「もう在宅介護は限界だ、というサインの見極め方」
こういった、私にとっての新たな発見。そして、超具体的なこと、例えば病院の選び方、ケアマネさんとの相性の問題、お金のこと、エンディングノートを作成すること、など様々なことを知ることができました。
そして一番心に残ったのは「5つの発想の視点を身につけて、幸せな介護生活を手に入れる」という、著者からの提案です。
そこには、介護の方法をあえて「当たり前から脱出」してみたらどうですか?ということが語られていました。もちろん、医療に関することは慎重に行うべきこと。
ですが、「影響のないことなら、介護の手本どおりでなくてもいいじゃない!?」というのです。
確かに、介護する側がストレスを抱えていて倒れてしまったら、元も子もありません。家族みんなが安全で幸せでいられるような方法があるのだ!ということを、この本ではじめて知りました。
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なんとかなるさ、は専門家の深い言葉だった
この介護本は、介護の心配を取り除いてくれた恩人です。
何があっても「なんとかなるさ」と構えていれば大丈夫。そんな自信につながりました。
著者の方は、10年間介護を続けてきただけでなく、その道のりで介護にまつわる国家資格を複数取得したり、さららに街や企業に呼ばれて在宅介護についての講演までしていらっしゃるそうです。
知識と経験が豊富な専門家からの「なんとかなるさ」は、大変心強いものですね。
この本との出会いに感謝!