1点フォーカスを極めて3億円、まさにシンプルライフの骨頂!

ここは、ご近所のお寺さんの入り口。入場券を買うところです。

お守りがディスプレーしてあるガラス箱を「枕」に、スヤスヤお昼寝しているのは、お寺の住人モン太。

今回は、モン太をはじめ、お仕事における「一点フォーカス」がすごい濃い人(@うらやましい)に焦点をあててみたいと思います。

モン太の仕事は一点集中で奥深い

モン太はこのとおり、眠っているので、「昼間っから寝転がってて、いぃな〜」と思われてしまうでしょうが、これ、モン太のお仕事なんです。

①お客さんが入ってくる
②「キャーカワイイ!」と注目を集める
③写メを撮らせてあげる
④頭をなでられる&癒してあげる
⑤お守りが売れる

こんなお仕事を10年以上やってます。でも、たまに「ネコを可愛がってあげてる」と勘違いしている人もちらほらいますねぇ。

広大なお寺さんの敷地、ほんとうに昼寝したいのならば、居心地のよい1匹になれる場所なんていくらでもあるんですよっ。
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仕事のやり方はいろいろあるかと思いますが、モン太のような仕事は息が長く安定したまま右肩上がりな仕事の典型ではないか!?と思っています。

そして、いろいろな事に手を出していつも忙しくしてしまう私は、そのような人を見ると羨ましいなーと思ってしまいます。

一点集中型のシンプルな仕事ぶり、見習いたいです。
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一つのことを掘り下げて60年

この間、手に取った本『1坪の奇跡―40年以上行列がとぎれない 吉祥寺「小ざさ」味と仕事』の著者の稲垣篤子さんも、そんな一点フォーカスで馬力を出し続けている仕事人の一人。

カメラマンの道をあきらめ、お父様の跡継ぎとして60年間も “羊羹” と “もなか” だけを作り続けてきた方です。

『小ざさ』のお店の前には、早朝から羊羹の整理券を手に入れるために長蛇の列ができているのですが、その現象は40年間途切れたことがないのだそうです。

羊羹は限定150本のみ。毎日完売です。ネット通販では買えない貴重な限定品。だからときどき悪い拝が早朝から並んで買い、ヤフーオークションで6000円で販売してたり(@@)

なぜ150本限定なのか

羊羹の材料は、小豆と砂糖と寒天だけ。
小さな羽釜で小豆を炊き始めてから練り終わるまでにかかる時間は約3時間半ほど。この羽釜で50本の羊羹ができる。

大きな釜を使って大量に炊くと、火が均等に回らないので煮え方にムラが出てしまう。味を守るために、小さな羽釜を3釜分をつくるのが限度。

そんなこだわりの理由から、一日150本限定なのだそうです。

“決まった時間”で作らない!五感でつくるのが職人技

『小ざさ』には従業員が30名ほどいるそうですが、時間を計って作業するのでなく、『作業をしてて「これが一番いい状態だ」と思ったときに時計を見て記録する』のだそうです。

小豆は生き物なので、温度や湿度によって微妙に扱いが変化するから、小豆がもっている本来の風味そのものを引き出すお手伝いをしている、という気持ちでつくってゆくのだと。

『生き物である小豆と自然の水を使って作るのだから、自分の五感身体感覚を磨いていなければ、本当に美味しいものはつくれません』と、稲垣社長談。

そのための努力も毎日続けている。雨の日も風の日も、木々の芽吹きなど季節の移ろいを観察しながらの自転車通勤。休みの日も山登りや公園で自然に触れあう。

『そういった生活の積み重ねが、確実に羊羹づくりに生きているような気がします』。とても重みのあるお言葉です。

羊羹練りで感動的な喜びに出逢える?

羊羹を練って作る職人技と、その感覚の描写を本で読み、感動をおぼえました。

五感で感じながら、小豆のポテンシャルを最大限に生かすお手伝いをしようという気持ちでのぞんでいる様子。美し過ぎます....

以下に抜粋してみます:

羊羹をつくり続けていると、感動的な喜びを味わえる瞬間があります。炭火にかけた同鍋で羊羹を練っているときに、ほんの一瞬、飴が紫色に輝くのです。

透明感のある、それはそれは美しい輝きで、小豆の『声』のようにも感じられます。

この紫の一瞬の輝きを感じて以来、数十年もの間、私は常にその輝きを追い求め続けてきました。

その輝きを見るために毎日、ひと釜、羊羹を練っているといえるかもしれません。『1坪の奇跡』より。

小豆の品質や、煮え方、材料の配分、火加減、そして練り方などの、全ての条件が備わなければ『紫の一瞬の輝き』は、生まれないそうです。

そして『やった!できた!』と思った瞬間に、その輝きが失われるのだと。

五感を研ぎすませひとりの世界に没頭、売り上げは3億円

微妙な色の変化を見極める。へらを通じて感じる指先への感触。焦げる寸前を嗅ぎ分ける臭覚。微妙な火加減をで聞き分ける。羊羹作りは、五感を全て使った真剣勝負!

稲垣さんが、いざ羊羹を練るときは、ひとりきりの世界に没頭するといいます。

誰にも邪魔されずに羊羹と向き合う時間。

無心になって小豆の声に耳をすませながら練る。

すると、練り終わった瞬間になんともいえない爽快感があるのだそうです。

商品は、1本580円の羊羹と、1個54円のもなか。この2つだけ。

お店の坪数はたった1坪だけ。現在、年間の売り上げは3億円だということです。

稲垣さんを見習いたい

たった一つのことに凝縮されたフォーカスは、どんどん深く掘り下げられる。深く深くゆくと、自然に横にも広がったりするんですよね。(だからわざわざ広げる必要はない)

セミアは性格的に、ワクワク系で色々と広げてしまうたちで、それを克服したいと思っています。

稲垣さんの仕事のやり方にはすごく憧れてしまいます。

仕事だけでなく、趣味の世界でも同じことがいえるのではないでしょうか。

私の場合は羊羹を練る機会はないけれど、五感を豊かに感じながらシンプルライフをあじわってゆきたい。これにフォーカスを強めてゆこうと、あらためて思いました。

持たない暮らしを遂行しつつ、これからもミニマリストとしての道を歩んでゆくぞ〜!

 

 

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